WordPressのプラグインを開発したため、ライセンスについて調査してみました。
Contents
Swellのライセンス
商標権と利用規約で縛っていく感じですね。
「GPLにするとなんでもありになってしまう」ということでは全然なく、『商標権』で保護されるべき範囲と、利用規約等の『契約』で縛れる範囲をうまく組み合わせることで最低限のルールは設けることができる。
— 了🌊SWELL | Arkhe開発 (@ddryo_loos) August 4, 2022
「GPLだからそのまま配布されても仕方ないと」思ってたけど、改変したものを配布するのは自由なだけで、ロゴとか名称とか商標権が関わる部分をそのまま配布された場合は、商標権侵害で訴えれるかもしれないということを知ったので、とりあえず顧問弁護士を探してみることにする…!
— 了🌊SWELL | Arkhe開発 (@ddryo_loos) November 9, 2021
公式サイトはこちらです。
Swellの購入方法や使い方などはこちらの記事をみてください。
SANGOのライセンス
SANGOはWeb上にもわかりやすいのがありましたね。やさしい書き方ですね。
本テーマはスプリットライセンスを適用しています。
https://saruwakakun.com/sango/term
テーマに含まれるPHPファイルはGPLライセンス(GNU General Public License)です。
PHPファイルは、GPLライセンスに則り、自由に複製・改変・頒布することができます。
CSS/Javascript/画像の権利については、加工の有無を問わず本テーマ制作者に帰属します。これらのファイルを含む商品の販売および再配布は禁止しております。
CSS/Javascript/画像は、ご購入者本人様が主たる所有権を有するサイトであれば、複数サイトに渡ってご利用頂くことができます。ご購入者本人様が主たる所有権を有するサイト以外でのご利用は禁止しております。請負の場合、1所有者(1クライアント)ごとにライセンスを購入する必要があります。
TCDのライセンス
https://tcd-theme.com/license_standard
- 当テーマのPHP部分についてはGNU General Public License(以下「GPL」といいます)が本規約に優先して適用されます。
- 当テーマに含まれる画像、HTML、CSS、Javascript等にかかる著作権を含む知的財産権は、加工の有無を問わず、すべて当社または当社に使用許諾を与える第三者に帰属します。
- 利用者の本規約への同意によって利用者に対し何らの権利も譲渡されるものではありません。
当テーマではいわゆるスプリットライセンスを採用しています。当テーマに含まれるPHPファイルにはGPLが適用されますが、それ以外についてはGPLは適用されません。
https://tcd-theme.com/license_standard
転売の禁止も明確に書かれていました。
当テーマまたは改変を行った当テーマの第三者への配布、転売、貸与、または権利の譲渡
https://tcd-theme.com/license_standard
WordPressのテーマやプラグインのライセンス
100%GPLとは?WordPressのコミュニティガイドライン
法的問題の有無 | 法的問題の有無 | コミュニティガイドライン |
GPL 互換(100% GPL) | 問題なし | 合格 |
スプリット・ライセンス | 問題なし | 不合格 |
GPL 非互換 | 問題なし | 不合格 |
100% GPLとは、ソフトウェアのすべての要素がGNU General Public License(GPL)またはその互換ライセンスに準拠していることを指します。具体的には、PHPコードだけでなく、CSS、JavaScript、画像、フォントなどのすべてのファイルがGPLの下で提供されることを意味します
スプリットライセンスとは?
制作者により多少違いがありますが、販売者の場合、スプリットライセンスを採用しているところが多いようです。
スプリットライセンスとは、オープンソースコミュニティへの貢献と商業的利益の両立を図る柔軟性が高いライセンスです。WordPressのコア自体がGPLライセンスで公開されているため、PHPファイルなどの派生物もGPLに従う必要があります。別のライセンスを適用することで、開発者は独自の作品に対する権利を保持し、収益を得る機会を確保できます。
GPLの要件を満たしながら、同時に開発者の知的財産権も保護することができます。
WordPressのサービス販売する際にとるべきライセンス形態
PHPファイルはGPLライセンスにのっとって改変などが許可されていますが、画像、Html、CSS、JavaScript、マニュアルなどのの権利については、加工の有無を問わず本テーマ制作者に帰属します。
PHPファイル内にHtml、CSS、JSを使われていることはよくある話なので、プラグインの利用規約としても使いやすい気がしましたね。
サポートやアップデートは別途契約となります。ブランド名や商標は保護されます。
転売防止策ですね!
GPLライセンスはWordPressの発展を願って用意されたものであり、単純に苦労して作ったものを転売するのはどうなのよ?というビジネスにおける倫理面も大きいでしょう。明らかに開発者が嫌がることやめようよという人としての倫理面もあるでしょう。
基本と開発者のリスペクトですかね。
コメント